参加者諸君へ
洒落た銀座のために
また、GSデザインワークショップの季節が巡って来ました。今年も西銀座がテーマで、昨年以上の洒落たアイデアを期待しています。洒落たアイデアを出す為には洒落た人間にならなければダメな訳で、さてどうするか?。若い諸君が既に洒落ているという事は難しい。
幸いにも銀座という所は昔から洒落た人間を惹きつけてきた所なので、そういう人間に当たりをつけて洒落た人間は銀座という所をどう思っていたのか、どういう具合に楽しみ、遊んでいたかを学習するのも一つの手でしょう。一杯いますよ、例えば戦前なら永井荷風、戦後になれば太宰治、山口瞳などなど。皆著名人だから本は腐るほど出ています。山口を選べば、山口がどういう人間であったかに加え、山口が生きた時代の時代感覚、当時の銀座の匂いが学べて、こういうのを一石三鳥というのでしょう。
大きな災害を軛として、世の中がどのように変わっていくのか、多くの若者たちが不安に思っていることと思います。自分たちが生きていく未来なのですから、当然のことです。本来は、若者こそが未来を語る権利を持っているはずであり、未来を語る主体であるべきです。しかし、このきわめて当たり前のことが忘れられています。大きな災害は、これまでのやり方がうまくいかないことをわれわれに教えてくれています。また、大きな災害は遠い未来に顕現したはずのことを、手前に引き寄せて見せてくれています。いまこそ、若者が未来を自由かつ主体的に自らのものとして熱く語り合う解放区が必要です。GSDWはそういう場を提供したいと思います。
昨年、おおよそ以上のようなことを書きました。事態は全く変わっていません。だから同じメッセージを再度発したいと思います。今年も熱い議論が交わされることを期待します。